20100803
2010年8月 3日 10:39 - cityside - creationside - streetcorner (architecture life)
画家の堂本右美さんとピアニストの中田亮子さんと、「山口文象自邸」(1940年竣工)を訪れた。近代日本建築運動の旗手、山口文象が自ら設計した自邸は、現在はご子息で音楽家の山口勝敏さんご夫妻がお住まいで、また、レンタルスペース「クロスクラブ」として、年に数回のコンサートやグラビア写真の撮影などが行われている。文象が設計した母屋、その対面にどこかから移築してきたというトレーラーハウスを思わせる離れ。その間に、アカシアの大木を中心とした素焼きタイルの中庭とプールがある。「クロスクラブ」という名称は、自身がプロテスタントであったことと「人と人とが交わる家であってほしい」という願いとの掛詞で、文象本人が名付けたという。「だから、自宅を開放するのは僕らがはじめたことではないんです。この家が持っているもともとの重要な機能なんです。」と言う山口さんご夫妻は、僕ら自由業者3人の訪問をよろこんでくださり、身に余る歓待をしてくださった。文象や猪熊弦一郎や武満徹やリストやチャイコフスキーを話題に、大変に盛り上がった。建築家の生活と意識の流れが染み付いた「山口文象自邸」には、何かが生まれる気配があった。翌日は、女優の蒼井優さんとそのクルーが撮影に訪れると聞いたから、また何かが生まれたことだろう。ご夫妻は、僕らが見えなくなるまで手を振ってくれていた。
H.






